こんにちは。私は今、同世代の主婦たちとバンドを組んで活動しています。
このバンドのきっかけは、「推し」でした。
推しがバンドマンだったことから、「あの曲を演奏してみたいね」と盛り上がり、自然と集まったメンバーたちで結成されたのです。
最初は数ヶ月に1度、スタジオで音を合わせる程度のゆるやかな活動でした。
でも気づけば、今年で活動2年目。今では、ただの「趣味」ではない、人生にとって大切な時間へと変化しています。
目次
「私の音を聴いてほしい」——音に向き合う気持ちの変化
私たちは全員、楽器初心者。演奏ミスが怖くて、自分の音を小さくしたり、遠慮がちに音を鳴らしたりしていました。
でも最近では「私の音をちゃんと聴いてほしい」「この音でバンドに貢献したい」という想いに、少しずつ変わってきています。
特に私が担当するドラムは、音量も存在感も大きい楽器。最初は「目立って迷惑なんじゃ…」と悩んだこともありました。
でも、メンバーみんなが音に責任を持ち始めたことで、音のバランスが驚くほど良くなり、合わさった瞬間に生まれる一体感を感じるようになりました。
大人になって「部活動」ができるという奇跡
バンドメンバーとの会話の中でよく出てくるのが、
「このバンドって、まるで学生時代の部活みたいだよね」
という言葉。だけど、それ以上に深い意味がここにはあると感じています。
なぜなら、この活動を通して得られる充実感は、ただの「楽しい趣味」では収まりきらない。
むしろ**ウェルビーイング(well-being)**の概念にぴったりと当てはまるものだと気づいたのです。
ウェルビーイングとバンド活動の深い関係:PERMAモデルで紐解く
心理学者セリグマンが提唱するPERMAモデルという幸福の5つの柱がありますが、まさに私たちのバンド活動がそれに重なるのです。
🌟 P(Positive Emotion):ポジティブな感情
音を合わせる瞬間のワクワク、好きな曲が形になる楽しさ。これだけで日常が明るくなります。
🌟 E(Engagement):没頭
夢中で演奏していると、あっという間に時間が過ぎていきます。気がつけば何時間も…というほどに没頭できます。
🌟 R(Relationships):人間関係
バンドは小さな社会。意見を交わし、励まし合い、音でつながる人間関係は、家庭や職場とは違う深さがあります。
🌟 M(Meaning):人生の意味
「このために頑張ってる」そう思える存在があることは、人生の大きな支えになります。
🌟 A(Achievement):達成感
1曲をやり終えたときの達成感。成功も失敗も、次へのエネルギーになる。この繰り返しが自信になります。
「自分を認めてもらえる場所」があるということ
ある日、メンバーの一人が言いました。
「ここは、自分をちゃんと認めてもらえる場所だと思う」
この言葉が、今でも私の心に強く残っています。
最初は「私なんか…」と思っていた仲間たちが、今では「私の表現を聴いてほしい」と堂々と音を出している。
その変化は、バンドという場が「自己肯定感」を育む場所であることの証です。
50代という人生の分岐点で、選ぶ幸せのかたち
50代は、何を大切にして生きていくかを見つめ直すタイミング。
もちろん、美味しいものを食べる、旅行に行くなどの「快楽的な幸せ」も大切です。
でもそれ以上に、「やりがい」「仲間とのつながり」「社会との関係性」など、意味のある幸福をどれだけ持てるかが、これからの人生を豊かにする鍵だと思っています。
最後に:あなたの中にも、まだ鳴らしていない“音”がある
バンド活動を通じて私が得たのは、「遅すぎることなんてない」という確信です。
50代以降の人生にも、新しい出会いと夢中になれる何かが待っている。
それに気づくことができれば、毎日は驚くほど鮮やかに変わっていきます。
私のこの体験が、同世代の誰かの背中を押せるものであればと願っています。
あなたの中にも、まだ鳴らしていない音があるかもしれません。
それを見つける旅に、ぜひ一歩踏み出してみてください。
お読み頂き、有難うございました。
Jun