幸せの形 心のあり方

50代主婦がバンド活動で見つけた「ウェルビーイング」という幸せのかたち

こんにちは。私は今、同世代の主婦たちとバンドを組んで活動しています。

このバンドのきっかけは、「推し」でした。

推しがバンドマンだったことから、「あの曲を演奏してみたいね」と盛り上がり、自然と集まったメンバーたちで結成されたのです。

最初は数ヶ月に1度、スタジオで音を合わせる程度のゆるやかな活動でした。

でも気づけば、今年で活動2年目。今では、ただの「趣味」ではない、人生にとって大切な時間へと変化しています。


「私の音を聴いてほしい」——音に向き合う気持ちの変化

私たちは全員、楽器初心者。演奏ミスが怖くて、自分の音を小さくしたり、遠慮がちに音を鳴らしたりしていました。

でも最近では「私の音をちゃんと聴いてほしい」「この音でバンドに貢献したい」という想いに、少しずつ変わってきています。

特に私が担当するドラムは、音量も存在感も大きい楽器。最初は「目立って迷惑なんじゃ…」と悩んだこともありました。

でも、メンバーみんなが音に責任を持ち始めたことで、音のバランスが驚くほど良くなり、合わさった瞬間に生まれる一体感を感じるようになりました。


大人になって「部活動」ができるという奇跡

バンドメンバーとの会話の中でよく出てくるのが、

「このバンドって、まるで学生時代の部活みたいだよね」

という言葉。だけど、それ以上に深い意味がここにはあると感じています。

なぜなら、この活動を通して得られる充実感は、ただの「楽しい趣味」では収まりきらない。

むしろ**ウェルビーイング(well-being)**の概念にぴったりと当てはまるものだと気づいたのです。


ウェルビーイングとバンド活動の深い関係:PERMAモデルで紐解く

心理学者セリグマンが提唱するPERMAモデルという幸福の5つの柱がありますが、まさに私たちのバンド活動がそれに重なるのです。

🌟 P(Positive Emotion):ポジティブな感情

音を合わせる瞬間のワクワク、好きな曲が形になる楽しさ。これだけで日常が明るくなります。

🌟 E(Engagement):没頭

夢中で演奏していると、あっという間に時間が過ぎていきます。気がつけば何時間も…というほどに没頭できます。

🌟 R(Relationships):人間関係

バンドは小さな社会。意見を交わし、励まし合い、音でつながる人間関係は、家庭や職場とは違う深さがあります。

🌟 M(Meaning):人生の意味

「このために頑張ってる」そう思える存在があることは、人生の大きな支えになります。

🌟 A(Achievement):達成感

1曲をやり終えたときの達成感。成功も失敗も、次へのエネルギーになる。この繰り返しが自信になります。


「自分を認めてもらえる場所」があるということ

ある日、メンバーの一人が言いました。

「ここは、自分をちゃんと認めてもらえる場所だと思う」

この言葉が、今でも私の心に強く残っています。
最初は「私なんか…」と思っていた仲間たちが、今では「私の表現を聴いてほしい」と堂々と音を出している。

その変化は、バンドという場が「自己肯定感」を育む場所であることの証です。


50代という人生の分岐点で、選ぶ幸せのかたち

50代は、何を大切にして生きていくかを見つめ直すタイミング。

もちろん、美味しいものを食べる、旅行に行くなどの「快楽的な幸せ」も大切です。

でもそれ以上に、「やりがい」「仲間とのつながり」「社会との関係性」など、意味のある幸福をどれだけ持てるかが、これからの人生を豊かにする鍵だと思っています。


最後に:あなたの中にも、まだ鳴らしていない“音”がある

バンド活動を通じて私が得たのは、「遅すぎることなんてない」という確信です。

50代以降の人生にも、新しい出会いと夢中になれる何かが待っている。
それに気づくことができれば、毎日は驚くほど鮮やかに変わっていきます。

私のこの体験が、同世代の誰かの背中を押せるものであればと願っています。

あなたの中にも、まだ鳴らしていない音があるかもしれません。
それを見つける旅に、ぜひ一歩踏み出してみてください。

お読み頂き、有難うございました。

Jun