目次
真っ暗な常磐道、救いは推し達の音だけ
仕事でヘトヘトになりながら実家へ向かっていたある夜のこと。
真っ暗で景色も何もない常磐道を、私は4時間近くひたすら車を走らせていました。
唯一の救いは、カーステから流れる 推し達のアルバム。
その頃の私は、まだドラムを始めて数ヶ月。今思えば、右も左も分からない初心者でした。
そんな私が退屈しのぎに始めたのは、曲の中にあるドラム音を探すという遊び。
そして、自然とひとつの妄想が浮かんできました。
頭の中に浮かんだ「小さな夢」
「いつかドラムを上手に叩けるようになったら、仲良しの推し仲間の前で披露したいな」
「バンドを組んで。オシャレなライブハウスじゃなくていい。
どんなに小さな会場でもいいから、みんなで推しのバンドの曲を一緒に歌いながら、ドラムを叩けたら…」
そんな風に妄想しながら運転を続けて、実家に辿り着いたあの夜から、もう7年近くが経ちました。
「無理だよね」って、自分にずっとツッコミ入れてた
それからも私は、細々とドラムを続けていました。
でも心のどこかでは、
「おばちゃんがバンドなんて無理」
「誰かに披露なんてもっと無理」
そんな風に、自分で自分にツッコミを入れてばかり。
妄想は妄想のまま。
叶えたい気持ちはあるのに、どこかでブレーキをかけていました。
でも2025年7月5日、妄想が現実になった日

あの日の私には想像もできなかったことが、ついに実現となる日が訪れました。
2025年7月5日。
私は、バンドメンバー4人とともに、2人のお客さんの前に立ちました。
そのお客さんこそが、私の妄想を現実の世界に引き寄せてくれた人達。
会場は、まるで会議室のような小さなスタジオ。
でもその空間は、私にとって世界でいちばん温かくて、まぶしい場所になったのです。
妄想を現実に変えてくれた、2人の推し仲間へ
Yちゃんへ
「私たちのバンドを生で聴きたい」って言ってくれたあなたのLINE。
もしあれが届いていなかったら、私の妄想はきっと妄想のままだった。
みんなで歌った時、あなたが「ドラムのドン!って音が後ろからすごく聞こえる」って言いながら涙を流してくれたこと。
私は一生忘れません。
あなたは私にとって、永遠の愛媛の天使👼です。
Tちゃんへ
準備段階から当日まで、完璧なサポートをありがとう。
「本当によく練習してるよね」って言いながら、
ドラム演奏を見て泣いてくれたあの瞬間。
その涙は、私の宝物です。
そして、最高のメンバーたちへ
私の諸事情に寄り添い、
2パターンの企画を立てて当日を迎えてくれたバンドメンバー。
柔軟に動いてくれて、本番を迎えるまでのすべてを支えてくれて、本当にありがとう。
あなたたちとバンドを組めたこと、それ自体が私の誇りです。
青春って、何歳からでも始められる
あの時妄想していた情景。
それは、思っていた以上に涙あり、笑いありの、まるで「青春かよ!」と突っ込みたくなるような1日でした。
この年齢からでも、
どんなスタートでも、
一歩を踏み出せば夢は現実になる。
私がそうだったように、もしあなたにも「心のどこかにしまい込んでいる夢」があるなら、
どうか少しだけ勇気を出してみてください。
まとめ|50代からでも、妄想は現実になる
・おばちゃんがドラム?無理と思っていたけど叶った
・「演奏を生で聞いてみたい」と言ってくれる人の存在が背中を押してくれた
・自分を信じて動き出したら、7年前の妄想が本当に現実になった
私の体験が、
「挑戦したい」と思っているあなたの背中を、
ほんの少しでも押せたらうれしいです。
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